アークカップ速報(4月29日号)

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アークカップ速報 4月29日(日)号

準決勝
JAいちかわ vs TOOLS


4月29日(日) 準決勝 1 2 3 4 5 6 7
TOOLS (荒川区) 0 0 0 0 1 0 0 1
JAいちかわ (市川市) 2 0 0 0 0 0 × 2

1・2番が出て形を作り中軸でかえす理想の攻撃で先取点 JAいちかわが初回に挙げた得点を最後まで守りきり、初の決勝の舞台へとコマを進めた。JAいちかわ・平澤、TOOLS・神矢の両先発で始まったこの試合。JAいちかわは初回、連続四球と送りバントで1死2・3塁の絶好の形を作ると、ここで4番神山がエンドランを決め早くも1点を先制。さらに5番半杭がセンター前にタイムリーで続き、JAいちかわが持ち味を存分に発揮した絵に描いたような鮮やかな攻撃で2点を先取した。その後も、JAいちかわは相手エラーやヒットなどで毎回先頭打者を出塁させ押し気味に試合を進めるが、うまく攻めた初回の攻撃とは一転、2回以降は生命線である送りバントを失敗するなどで歯車がかみ合わず、なかなか追加点が奪えない。JAいちかわが主導権を握りきれず、試合の流れが徐々に変化する中、TOOLSがようやく5回に反撃に転じる。この回先頭の5番黒川がセンター前ヒットで出塁。その後2死となるも、そこからJAいちかわが誇る鉄壁内野陣によもやのエラーが重なり、TOOLSが1点を返す。1点差とされたJAいちかわはその裏、先頭打者の四球からクリーンアップを迎えるが、またしても得点にはつながらず無得点。JAいちかわが攻守にわたってリズムを崩しているこの間に、何とか攻め切りたいTOOLSも6回、この回から代わった左腕・坂下から先頭の2番井川がしぶとく流し打ってヒットで出塁。前の回と同様にノーアウトのランナーを出すがそのあとが続かず、あと1点が遠い。結局、TOOLSは最終回もランナーこそ出塁させるが、最後のバッターがセンターフライに倒れ試合終了。JAいちかわが初回に挙げたリードを守り逃げ切った。TOOLSは毎回訪れるピンチをしのぎ、終盤にかけては一転攻勢に転じたが、JAいちかわの継投の前に要所で三振を喫するなど、5回以降だけで残塁5。あとひと押しが利かなかった。

○JAいちかわ・柳井監督
終盤のピンチの連続を交わしての辛勝に、「何とか逃げ切れました。TOOLSさんは最後まで粘り強いチームでしたし、うちはランナーを出してもなかなか追加点が取れず、最後は相手の流れになっていたので、ホッとしたというのが正直な感想です。結果、勝てたので良かったですが、反省点も多く出たので、そのあたりは優勝戦までにきっちり練習を積んできます」
○JAいちかわ・半杭主将
初回に決勝タイムリーを放った頼れる主将は、「初回の攻撃は、毎日の練習の成果が出ましたね。『先頭が出てうしろがかえす』という、うちの野球が出来ました。ただ、守りで失策が出たり、送るところでバントがしっかりできなかったり・・・ 反省点もありました。こうやって野球をやらせていただける環境に本当に感謝していますし、もっともっと一生懸命に練習をしていきます」
○JAいちかわ・平澤投手
ドームがかかる大一番で準々決勝のFs戦に続く快投を披露し、「使ってもらえるように必死でやってます(笑) うちはいいピッチャーがたくさんいるんで、最初から飛ばしていきました。今年は投球フォームも高校時代のように戻したことで、コントロールがうまく使えて調子もいいです。先取点は有難かったですね。ドームでもいつも通り、低めを丁寧に突くピッチングを心がけます」
●TOOLS・井川監督
「苦しい試合でしたが、最後まで面白かったです。実は今大会の前に、結成当時からチームを引っ張ってきた河野が他界し、大会中はみんなで彼のバットを使って打席に入ったり、劇的な勝利もあったりして、久しぶりにここまで勝ち進めた。チームも一段とまとまったし、彼がここまで導いてくれたのかな・・・ 左袖に付けた喪章が、みんなの心の支えになっていました」
●TOOLS・神矢投手
初戦からフル回転の登板でゲームを作り、古豪復活の最大の立役者となった神矢投手。マウンド上での冷静沈着な表情とは一転、試合後は普通のハタチの青年の顔に戻り、「先頭打者をしっかり打ち取れませんでした。それがマズかったですね。朝からこの試合を意識してしまって・・・ 若さが出てしまいましたね。今後の自分にとって、かなり大きな経験をさせてもらいました」