arkcup 2006 spring perfect preview

3月19日(日) 開幕

第14回アークカップ関東草野球選手権大会の見どころはここだ!

球春到来を告げる春の関東草野球の祭典・第14回アークカップ関草野球選手権大会は、

3月19日(日)、いよいよその幕を開ける。

6月18日(日)夢舞台・東京ドームにて行われる優勝戦を目指した熱戦が各地で繰り広げられる。

今大会は出場チームの力が接近し、優勝の行方は、例年以上に混沌としている。

「本命なき戦い」は序盤から目が離せない展開となりそうだ。

注目の初陣チーム、実力チームがどんな戦いを見せるか?

14回目を数える大会はどんな選手が活躍し、どんな展開を見せるのだろうか。

アークカップの行方を占うとともに、投打の注目選手をクローズアップしてみる。


第14回大会 ブロック別展望



 2006年春のアークアップは、例年にない混戦模様だ。頭一つ飛び抜けたチームが見当たらず、実力上位陣は10チームを超える。実力チームが優勝候補グループの大集団を形成すといった格好だ。だが、決して「どんぐりの背比べ」的な混戦ではなく、いずれもチームの力はハイレベル。それでいて各チーム決定的な差がないだけに、大会の展望を占う作業がひときわ難しくなっている。そんな中で大会本部の総合評価によって、「A」ランクが付いているのは、GLARE'04(足立区)、浅草魂(台東区)、BLACK STARS(水戸市)、神様(港区)、とらひげ(新宿区)、富士ソフトABC(横浜市)、CHOTTO CHIGAUZO(新宿区)、DREAM CHAMPLE(練馬区)、ヤンキース(世田谷区)、武田ジェッツ(杉並区)、ソフトバンク ファルコンズ(港区)、四ッ葉倶楽部(さいたま市)の12チームにものぼる。いずれも実力十分の各チームだが、決して飛び抜けた地力の差を感じさせるというわけではない。まずは、あらゆる面から横一線と見られるこの上位グループ12チームの戦力から検討してみよう。

 Aランクの中でも優勝へ最も近い位置にいるチームとしては、過去の実績ナンバーワンのGLARE'04(足立区)を挙げたい。昨秋は優勝した佐川急便千葉に1点差で敗れベスト8で終わったが、2004年春の準優勝以来、実に4季連続で8強以上に顔を出しており、その実力は大会トップクラスといえるだろう。4番で攻守の要・埴谷、5番の山崎と、右の大型スラッガー2人を軸にした打線は強力。さらに1番の仙北谷を始めとした機動力に小技を絡めた攻撃が出来る選手も多く、攻撃力の凄みは伝統のもの。投手陣は、エースの大根原、サイドハンドで安定感のある渡辺、速球が自慢の丸木と複数の好投手を擁しており、連戦になればなるほど力を発揮する。ここ最近あと一歩のところで逃し続けている「アークカップ優勝」の悲願を今大会こそ達成したいと意気込む。

 次に充実した戦力が目を引くのは、昨年春のベスト8・浅草魂(台東区)。ともに完投能力のある小池、佐久間の両右腕が今大会も健在。ともに緩急をうまく使った投球が自慢で失点が計算でき、大崩しないのが強み。打線もここ一番で勝負強い打者を多くそろえスキがない。強打の市川、大砲割田らが軸で大技小技も取りそろえ、得点能力はかなり高いものがある。昨年春は準々決勝でAshに無念のサヨナラ負けを喫しており、今大会でその雪辱をとナインは燃えている。

 続くのは、初出場ながら元ノンプロ選手が多数集まり構成されたBLACK STARS(水戸市)か。チームの本格的結成は昨年と歴史はまだ浅いが、社会人野球の名門・JR東日本野球部OBが大半を占める戦力は侮れない。エースの関はコントロールが良く大崩しない投球が自慢。打つほうはチャンスに強い4番の青木を軸に強打者が揃う。今回、はじめての出場となるが、いきなり頂点に立つことも不可能ではない豪華メンバーを推したてて大会に臨む。

 昨年秋にベスト8に進出し高い潜在能力を披露したのが、お馴染みの人気チーム・神様(港区)。その原動力となったのは右腕の広田。広田の得意球はクロスの食い込む速いストレートと切れ味抜群のスライダー。なかでも打者の手前でグンと伸びる直球で昨秋は三振の山を築いた。打線も核弾頭の岑、チャンスに強く頼れる主砲の飯野、味のある役者東海林らがそろい充実している。お祭り野球の主役極楽とんぼ・山本圭壱選手の活躍次第では再びの上位進出も可能だ。


 
歴代優勝チームの一角で2度優勝の実績を誇るとらひげ(新宿区)は、やはり重量打線が看板。本塁打を量産するスラッガー・池葉を4番に据え、1番の主将・平松、3番服部らが活発に打ちまくる打線は大会でもお馴染み。残したチーム打率は裕に3割を超え、額面どおりの破壊力だ。マウンドを守るエース白崎も健在で大会最多タイとなる3度目の優勝に向け死角は見当たらない。

 初参加の富士ソフトABC(横浜市)が面白い。アークカップは初めてだが、各種新聞社主催の大会で常に上位を争う強豪チームとして君臨する実力は見逃せない。中心はエースの久楽。安定感のある投球でチームの大黒柱的存在だ。打線は攻守の要・越前を軸に野球を良く知ったメンバーが揃う。初参加だが展開次第によっては大会の有力チームを連破し上位進出の可能性を秘める。


 
昨秋に快進撃を続け一気に準優勝に輝いたCHOTTO CHIGAUZO(新宿区)を忘れてはならない。秋の大会を沸かせた左腕春日が今大会も健在。独特の変化球を織り交ぜた投球はもはや芸術の域に達しており、今大会の登板に注目が集まる。打線は勝負強い3番の今岡、4番も打つ大黒柱の春日を軸に切れ目がない。この春も投打に一段と充実した戦力で臨む予定で、秋の再現も十分だ。

 初出場のDREAM CHAMPLE(練馬区)も楽しみなチームだ。東洋大学、日本大学硬式野球部OBで作ったチームで選手の潜在能力は高い。なかでも島本、倉本、廣田ら甲子園出場組が9人いるスタメンは豪華で攻守にスキがない。大学卒業同時は軟式野球に不慣れの面も目立ったが、昨年あたりから本領を発揮し出してきており、今大会のダークホース的存在になるだろう。


 
さらに大会を代表する強豪のヤンキース(世田谷区)四ッ葉倶楽部(さいたま市)もAランク。

  ヤンキースは直球の威力が十分のエース土屋を軸に豊富な陣容を揃え、足達、大内田らが軸の打線も上位下位の切れ目がない。ヤンキースは近年その戦力から毎大会優勝候補に挙げられるが、未だベスト8の経験がなく、今大会こそ上位への気持ちは強い。

 名門の四ッ葉倶楽部も上位進出の有力候補だ。4番で主砲の斎藤、チャンスに強い永島らで形成する打線の破壊力は相変わらず力強く強力だ。投手陣は左腕の海老井に加え、草野球経験が豊富なベテラン市村もおり、どんなタイプのチームに対しても対応できる戦力が整った。あとは長年の悲願となっているドーム進出への道を駆け上がるだけだ 。


 
昨年秋に旋風を巻き起こしベスト8入りを果たした武田ジェッツ(杉並区)も楽しみな存在だ。秋に好投したエースの松尾に加え、左腕の好投手大石もおり投手陣は磐石だ。打線も秋に活躍した核弾頭の山口、今季より復活した期待の4番渡辺の活躍に注目だ。秋は無欲の戦いで活躍した武田ジェッツ。この春もチャレンジャー精神を貫けば秋の再現も期待できそうだ。

 Aランクの最後は初出場のソフトバンク ファルコンズ(港区)を挙げたい。平成3年創部の有名会社野球部だがその実力は未知の可能性を秘める。中心はチームの精神的支柱の橋本。打順は下位ながら部員30人を闘志でまとめるファイトマンだ。エースは粘り強い投球が身上の薄田。コーナーをうまく突く投球が得意で安定感がある。初参加の今大会だが、チーム一丸となって望めば上位進出も期待できる陣容だ。



 さらに以下に挙げるグループのチームも実力的にはほとんど差がなく、展開次第では十分頂点を狙える魅力的な顔ぶれが揃った。その中では、昨年の準優勝チーム・日油技研工業(川越市)、剛腕四ノ宮を要する蠍(文京区)がほぼ「A」ランクとそん色ない力を持つ。

 日油技研工業(川越市)は、昨年悲願のドーム進出を果たしチームがひと回りもふた回りも成長した。粘りの左腕小澤を軸に勝負強い打撃で「恐怖の6番」と恐れられた小久保ら中心選手が今大会も活躍すれば夢舞台へ再び立つ可能性も十分。昨年秋の大会でまさかの初戦敗退を喫した蠍(文京区)は、屈指の剛腕・四ノ宮の右腕に今大会も注目が集まる。打線の援護次第では初の東京ドーム進出も可能だ。その蠍を昨年初戦で下したgo's(墨田区)はエース日下を中心とした守りのチーム。打線も下位まで切れ目がなく今大会も大物食いを狙う。過去2回の大会でいずれもベスト16入りを果たしたジョルターヘッズ(新宿区)も力がある。攻守にソツのない攻撃が信条で、今大会の目標を最低ベスト8進出においている。ビコークラブ(さいたま市)はサイドハンドのエース志賀を中心に投打にまとまる。打線の援護次第では一気に上位進出も可能だ。国体出場を目指してチームを結成したJapan Brand(千代田区)も楽しみなチーム。打率5割を越す片山、稲田を中心とした打線の破壊力は脅威でマシンガン打線の異名をとる。秋の大会で活躍したQueen's(江戸川区)は、古山-大野のバッテリーを軸にした守りのチーム。打線の核である阿部の打撃次第では上位を狙える。東十条パンサーズクラブ(北区)は大会注目の菱田が攻守の中心。昨年も5回戦まで進んでおりチームの潜在能力は高い。左腕エース・笛田の好投が記憶の新しい野郎BASEBALL CLUB(さいたま市)も強力なチーム。小林、奈良尾らが中心の打線が笛田を守り立てたい。立川クラブ八丁会(立川市)は投打に充実した戦力を持つ。清水・別府の2枚の投手に、小野、木住野、唐沢で形成するクリーンアップの破壊力は大会でも実証済み。毎回優勝候補に上がるが近年は初戦敗退が続いており、今大会に復活をかける。TNC SPARKS(荒川区)はエース小林の出来がチームの生命線。粘り強く投げぬき4番佐藤が軸の打線の援護を待ちたい。大型選手を多く揃えたピエロ(世田谷区)は爆発力のある打線で勝負。昨秋はミスからまさかの逆転負けを喫しており、今大会に賭ける思いは強い。主砲・吉沢を擁するTetts(豊島区)も強打のチーム。長距離打者がそろい、対戦相手を圧倒する。あとは投手力の整備次第か。エース右腕・佐藤の活躍に期待したい。初出場の熟松(千葉市)は左腕の好投手・渡辺、内野の要である菊地と市川を中心にチームワークで挑む。TEAM ByBLOS(戸田市)も戦力が整ってきた。MAX138`を誇る永富、昨年度年間本塁打12本を誇る主砲の小林ら楽しみな選手が多く揃い総合力は高い。

 さらに以下に挙げるチームもその差はほんのわずか。勢いに乗れば上位進出も十分可能だ。昨春ベスト8のとん吉(北区)はエース金木が今春より復活。打線の軸中村も調子を上げてきており、昨年の快進撃の再現も十分だ。東京球和クラブ(足立区)はアトランタ五輪日本代表の野島、光星学院時代甲子園で活躍した斎藤ら過去の実績十分の選手が多く揃い、侮れないチームだ。Gスルー(東松山市)はサイドハンドエース江畑を始めとする強力投手陣3本柱が充実。野田クラブ(野田市)はエース茂木を中心とする守りのチーム。井手らっきょ監督率いる強豪ウィルス(世田谷区)はエース平野、打線の軸杉本、上白戸を軸に久々の上位進出を狙う。大会を代表する強豪・レジェンド(柏市)も不気味な存在。過去の大会での実績は十分で、メンバー不足が懸念される今大会でもやはりマークしておかなければならないだろう。前身のS.5BEERS時代から強豪として君臨してきたFive Beers(川口市)は今季よりメンバーを一新。気分を新たに上位進出を狙う。昨年春秋と出場し活躍したB.B.U(立川市)も好チーム。エース宮下に4番久保田と戦力的にバランスがとれ、昨年あと一歩で果たせなかったベスト16を目指す。古豪の高洲サタンズ(千葉市)は今季より秘密兵器が加入。その活躍次第ではベスト4に入った第11回大会以来の活躍も期待できる。昨年4強の習志野バブルス(習志野市)は、攻守ともにまとまっている。エース右腕・田村に続き若手が台頭してきたのは心強い。SBC(松戸市)も毎回充実した戦力を誇る強力チーム。エース山本を中心に派手さはないが、堅実なチームだ。スーパーボウル(世田谷区)は円熟期を迎えたエース川鍋を中心に全員野球で勝負する。経験豊富なエース黒田を擁する伝統チーム・エンドレス(浦安市)はここ最近の成績はいまひとつだが、この春に名門復活に賭ける。左の好投手深澤の投球が楽しみなRoad(江東区)、過去に準優勝経験のある醍醐製作所グーフィーズ(練馬区)Fs(立川市)の実力チームも侮れない存在だ。

 その他、第8回大会の覇者で強打が自慢のGHOUL(三郷市)、攻守の野原を中心にまとまるWilson(江東区)、大会屈指の左腕藤森がいまだ健在の和名ヶ谷フレンズ(松戸市)、昨秋活躍したエース古川の投球に注目が集まる足立ホークス(足立区)、2年前のベスト8進出の再現を狙うRAMS(越谷市)、攻守ともにハイレベルなメンバーが揃ったGEN UNITED(取手市)、大田区1部リーグ優勝の強豪・とんねるず(大田区)、防御率が1点台のエース渡辺がマウンドを守るC.Bouz(市原市)、チームワークが自慢のサンライズ加藤(桶川市)、昨秋ベスト16入りを果たした熱隊夜(取手市)、小倉-白石のバッテリーが自慢のSWEEPS(草加市)、川野、荒川、中野の強力クリーンアップで勝負する初出場の松戸戦隊ダイラーズ(松戸市)ベテランエース富永の投球が注目のランダムス(町田市)、ジムで筋力アップしたエース内海に期待の元祖Dreams(船橋市)、エース渡辺を始め4人の投手で勝負する西川産業野球部(中央区)、佐藤・高橋と投打の軸がしっかりしている浦安の好チームROOSE(浦安市)、エース安西が健在の津嶋倶楽部(千葉市)、仁平・竹内の2枚看板エースでドームを目指すH・S・J(我孫子市)、大会屈指の強打者松本が率いるRed Cobra(川崎市)、今大会もお家芸の暴走を目指す暴走アニマルズ(千葉市)らも上位を狙う。

 また、朝倉選手の芸術的なスライディングが必見の蓮田漢達(蓮田市)、5年以上のブランクから復活した初出場のカラス(印旛郡)、甲子園出場経験のある土屋を軸に勝負するGingivaris(千葉市)、実に6年ぶりの大会復活となるアルバトロス(市川市)、「和民」を合言葉に一つにまとまる若き精鋭のJANKIES(富士見市)、3度目の正直で悲願の1勝を目指す第一実業梶i千代田区)、栃木県那須塩原市から参加の鳥まつキビッツ(那須塩原市)、自らエラーの絶えない弱小チームと自評するペンターズ(千代田区)、勝って喜び負けても楽しくをモットーにひたむきなプレーを心がけるぽん太(目黒区)、野球にかける気合いは十分な大阪タイカース(新座市)、優勝戦のホームグランドを目指して戦う鞄結档hーム(文京区)、大会公式HPで特集されることが目標のWINDOWS(渋谷区)、メンバーの大半が横田基地内で勤務しているアメリカ人で構成されるYokota Hawks(福生市)、今季好調な林が毎日素振りを欠かさない努力のチーム林工業(柏市)、秋に大物選手が加入予定のWESTERN(練馬区)、今年2月にユニフォームが完成したばかりの新鋭クリオネ(練馬区)、泣く子も黙るセクシー軍団・オレンジキャブ(港区)らの戦いぶりにも注目したい。