打っては巧みなバットコントロールで好打連発。守っては内野の要セカンドでの華麗な守備。島本監督が、「センスのかたまり」と絶大な信頼を置く今大会初出場・データリンク潟`ームのキーマンが倉本選手だ。倉本選手は名門・PL学園野球部出身。高校3年時は、春夏連続甲子園の土を踏み、特に夏はあの有名な松坂大輔投手の横浜高校と球史に残る延長17回の死闘を演じた時のメンバーだ。残念ながら延長17回の試合には出番が廻ってこなかったが、前日の3回戦・佐賀学園戦では4打数2安打の活躍でチームのベスト8進出に貢献した。しかし、倉本選手は松坂投手とは春のセンバツの準決勝で対戦しており、くしくも最後のバッターとなった。「松坂投手は打席に立ってみて速いのはもちろんですが、スライダーの切れが凄かったです」と当時のことを振り返る。「甲子園では春夏とも横浜に負けて優勝できませんでしたが、今でもいい思い出です」となつかしそうに話してくれた。最後に目前に迫った大会の目標について聞いてみると、「あくまで優勝しかありません。高校時代からやるなら1番上を目指せと教えられてきましたから」とキッパリ。その表情にはさすが名門校で鍛えられてきたプライドがひしひしと伝わってきた。
  
         ※上記囲み写真は、PL学園在籍当時の倉本選手