ヒーロー群像 10月12日(日)号


 その場面は最終回に訪れた。ここまで津嶋倶楽部の好左腕・安西投手の前に抑えられていたレジェンドは2点のビハインドで迎えた7回裏、1点を返しなおランナーを1塁に置いたところで三浦選手を打席に迎えた。そして安西投手が投じた2球目をたたいた打球は高々と左中間に舞い上がり、打った瞬間それとわかる打球は名門の敗退の危機を救う劇的なサヨナラアーチとなった。三浦選手は現在青森大学の4年生。青森大学といえば今年の全日本大学野球選手権大会に出場するなど野球部が強豪と知られているが、三浦選手は何と今年度の主将として神宮の土を踏んだ。結果は、残念ながら優勝した日本文理大学の前に逆転負けを喫し初戦敗退となったが、しかし優勝校を相手に7回まで3点のリードを奪っていた展開に、「6回が終わった時、正直次の早稲田戦のことが頭にありました」と振り返る。現役時代から強打の外野手としてならした三浦選手は現在、秋のリーグ戦が終了し軟式野球で活躍している。「このチーム(レジェンド)は高校時代から活躍されている先輩方が多数在籍しており、自分にとって凄くいい勉強になります。あと西武ドームではまだ試合したことがないので勝ち進んでせひ行って見たいですね」と試合後笑顔で話す三浦選手。強豪にまた一人頼もしい若武者が現れた。