ヒーロー群像 9月28日(日)号


 この日数ある投手がマウンドに上がる中、ひときは目についたのはダイナミックな投球ホームから速いストレートをグイグイ投げ込む大学生・笛木投手。球種はほとんどストレートのみだが、バッターボックスから見るとそのダイナミックな投球ホームが打者に向ってくるようなそんな迫力を感じさせてくれる。笛木投手は今年入学した大学サークルで、いきなりエースとして各種の大会に登板。大会でも力投を続け、チームメイトも今まであまり笛木投手が打たれのところは見たことがないと話す。アークカップでも1回戦10、2回戦で14の三振を奪う快投。しかも1回戦では本塁クロスプレーの際、わき腹の肋骨にヒビが入るケガを負いながら連続完投するなど精神力も抜群だ。そして迎えたこの日の第3戦は、春の4強で名門のレジェンド。初回味方が1点を先制し、この日も4回まで快調なペースで強力打線を抑えていく。このままいくかとも思われたが終盤の6回、しかも2死から連続長打を浴びまさかの逆転負けを喫した。「ホント悔しいです。でも得点圏で1本出るあたりはさすがですね。鍛え直して次は絶対勝ちます」と話してくれた笛木投手。強豪チームから勝負の厳しさを教わった20歳の好投手の再びの登場を楽しみにしたい。