白球だより 9月14日(日)号


 昨秋第7回大会。その期間中、Jet’s高杢監督は人生最大の危機に見舞われていた。ご存知の方も多いでしょうが、ガンとの戦いだ。この大会でアークカップ初登場のJet’sはシードチームとして登場。順調に勝ち進むが、大会の中盤戦を戦っている頃高杢監督はガン告知を受ける。しかし告知の翌週からも、それまで同様、高杢監督は監督として毎週欠かさず試合にかけつけ指揮をとりつづけた。その後もチームは接戦を次々モノにしベスト4まで勝ち進み、迎えた準決勝の佐川急便千葉戦。試合前高杢監督の病状がナインに知らされ一丸となって戦ったJet’sだったが、健闘空しく惜しくも0-1で敗退。結局その佐川急便千葉が優勝し大会は幕を閉じたが、高杢監督の戦いはここからだった。翌週に入院し、11/22に手術を敢行。結果手術は無事成功しそれから約1年、元気になった高杢監督は、再び野球の場に戻ってきた。昨年と変わらない誰よりも大きな声で選手を励ます高杢監督。1年ぶりのアークカップとなったこの日、昨秋大会ベスト4の底力を見せつける20-0の大勝劇で見事白星。「完封はおまけみたいなもの。集中力を切らさずに最後まで無四球で投げ抜いたのが何より嬉しいよ。今日のヒーローは春戸と岡部のバッテリーだね」と試合後振り返る。続けて、「半年振りの試合で練習不足は否めないが、こうやってみんなが集まってくれるのは嬉しいしね。去年のように、この大会でもう一度盛り上がりたいね」 苦難を乗り越えた高杢監督をはじめ新生Jet’sナインの新たなスタートが今切られた。