arkcup 2008 summer perfect preview

7月20日(日) 開幕

第19回アークカップ関東草野球選手権大会の見どころはここだ!

第19回アークカップ関東草野球選手権大会は、7月20日(日)に開幕、

8日間にわたって熱戦が繰り広げられる。

文字通り暑い夏にスタートする「熱闘・夏の草野球」として定着している夏のアークカップに

今年はどんな歴史が加わるのか?

大会のヒーローに上り詰める選手は果たして誰になるのか?

そんな中、アークカップをめぐる争いは、

春の優勝チームで史上2チーム目のV3を目指すTNCスパークスが絶対的な本命。

どのチームが「打倒・TNCスパークス」を果たすのか?

それとも春に引き続きTNCスパークスの春夏連覇の偉業が成るのか?

7月20日の大会第1日が始まれば、もう最後まで大会から目が離せない。

優勝争いの行方と、投打の注目選手を中心に、第19回大会の見どころを徹底チェックする。



 TNCスパークス(荒川区)の春夏連続3度目の優勝が成るか。今大会の優勝争いを占えば、まずそこが焦点だ。出場チームの中で、大会本部が総合評価で「A」をつけたのはTNCスパークスを含め3チームある。だが、その中でTNCスパークスの評価は実質「特A」級。「A」ランクの他の2チームからも、頭一つ抜けた存在だと言える。まだ記憶に新しい今年の春を2年連続で制したTNCスパークス。直近の4大会中3大会で優勝戦に進出するなど、近年のアークカップは「TNC時代」に突入したと言ってもいいだろう。投手不足に苦しんだ昨年とは一転、大会MVPに選ばれたベテラン右腕・竹野と復活を果たした左腕・福田らを軸に、今年は投手王国に変貌を遂げた。主にエース格として活躍した竹野は、緩急自在の変化球を武器に安定した投球を披露。福田と左右の2本柱が確立した。打線は高打率を誇る核弾頭の浅場をはじめ、勝負強く抜け目のない走塁で東京ドームを沸かせた2番の井上が相変わらずしぶとさを発揮し、中軸の佐藤、永森らでかえす必勝パターンはこの夏も健在。下位打者にも一発長打に加え小技も使える器用な選手が多く揃っており、攻守にまったく隙がない。この夏も普段どおりの野球ができれば上位進出はまず間違いないだろう。

 王者・TNCスパークスを追う対抗馬としては、総合評価で「A」の他の2チームが激しく追走する。その中で「打倒・TNCスパークス」へ最も近い位置にいるチームとしては、ヤンキース(世田谷区)を挙げたい。春は、準々決勝でTNCに敗れて8強止まり。悲願の初Vはならなかったが、TNCとはがっぷり四つの熱戦を繰り広げるなど、高い総合力は相変わらずだ。チームを引っ張るエース土屋は本格派投手として知名度が高く、キレのある直球にカーブ、スライダーを織り交ぜ打者を打ち取る。また、土屋は打っても圧倒的な長打を放つ4番として君臨するなど、チームの絶対的な大黒柱。さらには、土屋に並ぶ強打を誇る岡田、村上ら一発長打を期待できる打者が数多く並び、打線の破壊力は今大会でも屈指だ。

 そして同じく充実した戦力が目を引くのは、上位進出の常連で昨年秋の優勝チームであるピエロ(世田谷区)。この春はまさかの3回戦敗退と不本意な結果に終わったが、チーム力からするとやはりV候補の筆頭であることは間違いない。大会屈指の右腕・中須が今大会も大黒柱。最速140`の直球に加え、切れ味抜群のスライダーはこれまでの大会でもほとんど攻略されなかった。打線は出塁率の高い1番・武田から始まり、長打も自慢の2番・浅海、左右自在に打ち分けられ大会ナンバーワン打者との呼び声高い3番の伊藤、勝負強い4番・廣島ら、どこからでもビッグイニングを作れる打線の破壊力は脅威だ。


 別格のTNCスパークスを含めて一応上記の3チームをAランクとするが、以下に挙げるグループのチームも実力的にはほとんど差がなく、十分頂点を狙える魅力的な顔ぶれが揃った。その中では過去の実績十分のTOOLS、その実力からもはや強豪の地位を確立したGLARE'04、この春ベスト4入りを果たしたビコークラブ、Fs、人気実力とも兼ね備えた「お祭り野球」が健在の神様、好投手・菊池の投球が楽しみなVICTORYSらが、ほぼ「A」ランクと遜色ない力を持つ。

 その中でもチームの完成度が最も高いのはTOOLS(荒川区)だろう。最後まであきらめない粘りが持ち味で、投手陣はベテラン右腕・後上、今季から新加入の広瀬が要。後上はベテランならではの打たせてとる投球が近年円熟味を増し安定感が抜群だ。打線も大坂や主将の虎見(一)らを軸に下位まで好打者を揃え、どこからでも得点が可能だ。悲願の初優勝を目指すのは名門のGLARE'04(足立区)。春はエース大根原が大会の序盤から先発。近年はあまり先発のマウンドには登らなかっただけに、大根原の復活はチームに上昇ムードを与えている。大根原は気迫満点の直球とスライダーをうまく織り交ぜ、相手に的を絞らせない。大根原と4番・埴谷、一発長打が魅力の大砲・丸木ら投打の柱を中心に投打がうまくかみ合えば他チームを圧倒しても不思議ではない戦力だ。春初めて4強入りしたビコークラブ(さいたま市)はエース・坂本が投打の大黒柱としてフル回転し快進撃を見せた。夏も坂本の出来がチームの命運を左右するのは間違いないが、リードオフマンの1番・田中、春は4番として活躍した好打者・石井、チャンスにたびたび勝負強い打撃を見せた3番の金沢らを中心に、手堅く好機を確実にものにする攻撃がこの夏も見られれば、春に以上の成績も十分期待できる。上位進出の常連・Fs(立川市)はこの春もベスト4に進出した。東京ドームはあと一歩のところで逃したが充実した戦力が目につく。エース奈良や粘り強い投球が自慢の藤森と完投能力がある2人の右腕がチームを支える。また打線は、長打も打てる主将・佐々木、チャンスに強い3番の佐藤、長く4番を務める片倉らを軸に、さほど高い打率ではないが数字以上に一気に畳み掛ける攻撃には迫力がある。この春3大会ぶりに復活しいきなりベスト8に進出した人気チーム神様(品川区)も総合力が高い。戦力的にも春よりレベルアップ。やはりこのチームは春大活躍した右腕エース・輝咲の存在が大きい。輝咲は威力十分の速球に加えて多彩な変化球の切れ味も十分。また、冷静な投球で必ず試合を作れるのも輝咲の大きな魅力だ。打線は俊足巧打の1番・川原や、長打がありチームの中心でもある2番の岑を軸に、切れ目がなくどこからでも得点できるのが強みだ。好投手をズラリと揃えたVICTORYS(川越市)も楽しみな存在。VICTORYSは何といっても昨年大活躍した豪腕・菊池の投球が楽しみ。菊池はMAX140`近い直球やスライダー、チェンジアツプだけではなく、配球やマウンドさばきでも非凡なセンスを見せる総合力が高い投手だ。この菊池に加え、昨年強打のTEAM ByBLOS戦で好投した三浦、名門佐川急便千葉のエースとして優勝経験のある高山も控えるなど、豪華投手陣に打線がうまく呼応すればいきなりの上位進出の可能性も十分だ。

 その他、長身右腕・市村を中心に機動力野球が自慢の土浦パワーズ(土浦市)、近年常に上位争いを繰り広げるなどメキメキと実力をつけてきたTEAM ByBLOS(戸田市)、気迫満点の野球で春も8強入りした千葉の強豪・岬クラブ(いすみ市)、大会屈指の左腕・春日を擁し夏に強いCHOTTO CHIGAUZO(新宿区)、2年ぶりの出場ながらチームの完成度が高い株式会社ベスト(千代田区)、好投手・大竹を中心に望月ら守備範囲の広い選手を多数擁し守り合いには絶対の自信を持つROJO・AGURA(北葛飾郡)、春に快進撃を続け見事準優勝に輝いたDELTA(渋谷区)、エース飯吉を中心に初出場ながら区民大会での実績十分のBUZZ(足立区)、大砲・小関を中心に破壊力のあるクリーンアップで上位をうかがう古豪の高洲サタンズ(千葉市)、チームワークが売りの昨年ベスト4・とん吉(北区)、春に強豪GLARE'04に0-1で敗れたが高い実力が評判のハングオーバーズ(台東区)、強打者・岸田を中心にどこからでも点が取れる切れ目のない打線が売りのジャピン(小平市)、大会を何度も沸かせたベテランエース白崎が健在の名門・とらひげ(新宿区)、安定感のある田中、田村、松井の3投手を中心に守りきる野球が信条のセブンスターズ(千葉市)、お馴染みの右腕・黒田を軸に悲願の初優勝を目指すエンドレス(浦安市)、投打に好選手を擁し「打倒TNC」を掲げ大会に初登場する末廣ヌードルズ(足立区)、左腕エース斉藤の出来が明暗を分ける稲葉ベースボール倶楽部(朝霞市)、エース河合を中心に多彩な投手陣で勝負する初出場のG-dash(流山市)、攻守の要・西を中心にどこからでも点の取れる打線が自慢の八千代GRAND SLAM(八千代市)、また過去に上位進出経験のあるDANTE(福生市)松江ギャランツ(江戸川区)ジョルターヘッズ(新宿区)Red Cobra(川崎市)Green horn's(世田谷区)らも再び上位を狙う。

 さらに、練習試合で打率4割を超える強打者・岡田がチームを引っ張る隼(吉川市)、素人中心ながら野球に対する情熱ならどこにも負けないポプラレインマン(新宿区)、長打はないがつなぐ野球で一泡吹かせたいヤイターズ(つくばみらい市)、印西市で活動している少年野球チームのOBやコーチでチームを構成した木刈ファイターズ・シニア(印西市)、大会経験はないが主将・勝又を中心にひたむきな野球が自慢のHOME BASE(さいたま市)、主砲・深澤を中心としたワンマンチームの流山八木クラブ(流山市)、平均年齢が若く勢いで上位を目指すSAMURAIピーナッツ(白井市)、今大会も新潟県から登場する北越の雄・清水クラブ(新潟県)、常に明るく楽しくチームに笑いが満ち溢れているAokiya Club(川越市)らの戦いぶりにも注目したい。