栄冠目指し16チームが生き残りを賭ける
▲両軍豊富な投手陣を擁し、投手戦が期待される
<Aブロック: 日油技研工業 vs 高洲サタンズ>
▲大会屈指の好左腕 vs 昨秋4強の強力打線
<Bブロック: 蔵星 vs 和名ヶ谷フレンズ>

選手の皆さん、
ベスト8まで
いよいよ
あと1勝!!

どのチームも
全力尽くして
最後までGo!!
8強入りへ本日5回戦

 夢の舞台・東京ドームを目指す第14回アークカップ関東草野球選手権大会は、16日までに参加256チームが16チームに絞られ終盤戦に突入。4月23日(日)は勝ち残った16チームによる5回戦8試合が行われる。

 今大会は比較的天候に恵まれ予定通り日程を消化。順調にベスト16が出揃った。ここまでの展開を振り返って見ると、まず挙げられるのは大会前に上位進出が有力と見られていた強豪チームが早い段階で姿を消す波乱含みの大会となったことだ。昨秋の準優勝チームで好左腕・春日を擁するCHOTTO CHIGAUZO(新宿区)が、1回戦で足立ホークス(足立区)の前に投打にいいところがなく完敗。2度の優勝を誇るとらひげ(新宿区)も延長サドンデスの接戦ながら初戦で姿を消した。さらに優勝候補の一角と見られていた浅草魂(台東区)、名門レジェンド(柏市)なども相次いで1回戦で敗れるなど、近年にないほど1回戦での波乱が続いた。また、先日の4回戦でも番狂わせが多く起きた。今大会優勝候補の筆頭と目されていたGLARE'04(足立区)が新鋭のカージナルス(さいたま市)の前にまさかの敗北を喫したのを皮切りに、強豪・四ッ葉倶楽部(さいたま市)、強打のヤンキース(世田谷区)など大会の上位常連チームが軒並み敗れた。まさに今大会は先の読めないサバイバルの様相を呈してきた。

 そんな優勝の行方が混沌とする中、勝ち上がってきた16チームを見てみると、優勝経験があるのは和名ヶ谷フレンズ(松戸市)ただ1チーム。準優勝経験チームも日油技研工業(川越市)のみと、例年に比べて歴代の上位チームが少ないのが特徴だ。そういった中、投打に力強さを発揮して勝ち上がっているのは2度目の出場のピエロ(世田谷区)。先日は強打のヤンキース(世田谷区)に競り勝つなど高いチーム力を見せた。また3回戦のKEIYO(葛飾区)戦で最終回に逆転サヨナラ勝ちし勢いに乗ったTOOLS(荒川区)、初戦でCHIGAUZOに圧勝しその後投打に力強さを見せつけ勝ち進んでいる足立ホークス(足立区)、好投手江畑に力強い打線が売りのGスルー(東松山市)、一応以上の4チームがこれまでの戦いぶりから推測すると今後の戦いの中心になりそうだ。 また、秋のベスト4で強力打線が健在の蔵星(足立区)、極楽とんぼ・山本圭壱監督率いる神様(港区)、好投手坂本が2試合連続の完封勝利を挙げ勢いに乗るビコークラブ(さいたま市)、GLARE'04に競り勝ったカージナルス(さいたま市)らも上位を狙う力を秘める。その他、初出場で唯一勝ち残った全員野球がモットーの富士ソフトABC(横浜市)、四ッ葉倶楽部を逆転サヨナラで下し名門復活を果たしたエンドレス(浦安市)、昨年準優勝の日油技研工業(川越市)、しぶとい野球で勝ち上がってきた今大会のダークホース的存在の林工業(柏市)らの戦いぶりにも注目したい。

 そしてこれからはいよいよ勝ち上がったチーム同士による激しい潰し合いが繰り広げられ、今大会もいよいよ終盤戦を迎える。大会中でもっとも苦しく、勝負どころと目される5回戦をいかに勝ち抜くかが、優勝戦進出へのカギとなりそうだ。









VS
(川越市) (千葉市)

 昨年準優勝の日油技研工業は、今大会も投打に力を発揮し順当に勝ち上がってきた。特に投手力の充実が顕著で、左腕エース小澤に加え、先日の4回戦で完投した右腕の伊藤、また主砲の小久保もマウンドに上がるなど層の厚い投手力を誇る。対する高洲サタンズも序盤戦で好投した鑓水、3・4回戦を投げきったエース中台とこれまた好投手が揃う。よって試合は当然投手戦が予想される。ゆえに四球や失策など細かいミスが勝敗を分けそうだ。ズバリ3点勝負。



VS
(浦安市) (柏市)

 ここまでうまい投球術で投げ勝ってきた林工業・中と、打線に勢いが出てきたエンドレスの対決。ストレートの伸び、変化球の切れともに抜群の林工業・中はここまで全試合に登板。その投球の粘りが打線の勢いを引き出している。エンドレスは3回戦のブラックス戦は投手戦、4回戦の強豪四ッ葉倶楽部とは打撃戦をいずれも1点差で制し、波に乗っている。四ッ葉戦で逆転サヨナラ打を放った山本を中心に長打力がある打者が揃い得点能力が高い。ともに守りも堅実で1点を巡る好試合が期待できそうだ。



VS
(荒川区) (中央区)

 強豪・TOOLSに無欲の野球で快進撃を続けるブラスターズが挑む。TOOLSはここまで投打に好調だ。4試合で26点を叩き出した打線に加え、藤本、後上らのベテラン右腕が今大会好調。3回戦のKEIYO戦を最終回2死から相手のミスを起点に逆転サヨナラ勝ちをするなど、勝負強さも併せ持っている。対するブラスターズは初の5回戦進出。上位から下位までしぶとい打撃でどこからでも得点できるのが強みだ。この試合終盤勝負に持ち込み、TOOLSの焦りを誘えばチャンスだ。



VS
(足立区) (松戸市)

 大会屈指の左腕、和名ヶ谷フレンズの藤森と蔵星の強力打線がぶつかる好カード。藤森は4試合・28回を投げいまだ無失点。四死球も少なく安定している。4回戦では強豪・Fs相手に緩急を上手くつけた投球で完封するなど好調だ。蔵星は吉野、吉田ら中軸を中心にどこからでも長打が出るのが強み。ここまでの試合は序盤からたたみかけ一気に勝負を決めるパターンが続いている。しかしこの試合の相手は好投手の藤森。どのように好投手を攻略するかに注目が集まる。



VS
(さいたま市) (横浜市)

 富士ソフトABCがビコークラブの好投手・坂本をどう攻めるか。1・2回戦を大勝し、3・4回戦を僅差で競り勝った富士ソフトABCは、打線につなぎの意識が浸透している。好球必打に徹し、持ち前の機動力を交えて突破口を開きたい。ビコークラブはここまでエース坂本の好投で勝ち上がってきた。とくに3・4回戦はいずれも息を呑む緊迫とした投手戦を制した。ここ2試合で1点の打線が気掛かりだが、早い回に坂本を援護して優位に立ちたい。



VS
(港区) (東松山市)

 今大会力強い野球で勝ち上がってきたGスルーと人気の強豪・神様がぶつかる好カード。Gスルーはエースのサブマリン江畑に安定感がある。江畑はここまで低目から浮き上がる変化球で三振の山を量産している。打線も主砲の河瀬を中心に勝負強い坂本ら長打を打てる選手が揃い迫力がある。対する神様は右腕エース輝咲の好投としぶとい攻撃で勝ち進んできた。この試合勝負のポイントは神様打線がGスルー・江畑の浮き球を打てるかどうかに懸かっているだろう。



VS
(足立区) (江東区)

 ここまで強豪チームを連破してきた足立ホークスに勢いがある。初戦で秋の準優勝・CHOTTO CHIGAUZOに圧勝すると、その後も爆発した打線は脅威。中でも俊足強打の1番・熊倉、3回戦で2本のアーチを放った三上は鋭いスイングで抜群の勝負強さを発揮している。投げてはエース古川が重い直球を武器に粘り強い投球を披露し投打ともスキがない。Roadは初戦を逆転サヨナラでものにしてから勢いに乗った。中軸の村田が好調で競り合いにしたい。



VS
(さいたま市) (世田谷区)

 ともに4回戦で強豪を下したチーム同士の楽しみな一戦。カージナルスはここまで右腕小泉の力投と粘り強い攻撃で勝ち上がってきた。小泉は速いスライダー、シンカーを武器とする好投手。強打のGLARE'04を1失点に抑えるなど安定感が抜群だ。ピエロは4番の強打者庄司、4回戦のヤンキース戦で本塁打を放った平野ら重量打線に加え、ヤンキースを1失点に抑えた中須、エースの本格派・安田ら投打にスケールの大きなチームだ。この試合も先取点を取れば優位に立つ。