11月27日(日)  優勝戦 1 2 3 4 5 6 7
CHOTTO CHIGAUZO (新宿区) 0 0 0 0 0 0 0 0
佐川急便千葉 (船橋市) 3 0 0 1 0 0 × 4


優勝戦実況

 第13回大会の優勝戦、試合のクライマックスはいきなり初回から訪れた。11月27日、午後12時25分、両軍応援団、関係者、一般の草野球ファンなどの観客が見守る中、優勝戦の熱戦の火蓋が切られた。CHOTTO CHIGAUZOの先発はエース春日、佐川急便千葉は左腕・桜井を先発に持ってきた。


▲CHOTTO CHIGAUZO先発・春日

▲佐川急便千葉先発・桜井



▲1回表、絶好のチャンスも無得点に終わる
 1回の表CHOTTO CHIGAUZOは1死後、2番宮崎がセンター前ヒットで出塁。続く3番今岡が1塁を強襲する安打で続き、1死1・2塁といきなりスコアリングポジションに走者を進める。続く4番春日がセカンドフライに倒れたあと、次打者の5番坂名の放った打球はフェアーゾーンぎりぎりの投手と1塁の間にポトリと落ちるラッキーな当たり。これを佐川急便千葉先発の桜井が取れず、打球がファールゾーンに転がる。一瞬2塁走者・宮崎がホームインかと思われたが3塁に自重し、2死満塁と先制のチャンスを広げる。しかし続く期待された6番白水は三振に倒れ、CHOTTO CHIGAUZOは惜しい先制の好機を逸した。


 ピンチを逃れた佐川急便千葉もその裏チャンスを作る。先頭の1番伊藤が左中間を破る2塁打で出塁。続く2番芳中のときパスボールで伊藤が3塁へ進み、佐川急便千葉もいきなり無死3塁と絶好の先制機を迎える。芳中が三振に倒れ1死となった後、続く3番増田のとき佐川急便千葉が盛んに仕掛ける。カウント1-2からの4球目にエンドランを慣行。しかしこれはファールになり失敗するが、続く2-2からの6球目にも再びエンドランを慣行。しかしここでCHOTTO CHIGAUZOの先発春日がうまく内角高めのボール球を投げ外しにかかった。が、この胸元にくるボールに対し打者の増田が体制を崩しながらもとっさの大根切りでバットに当て、これが前進守備の二遊間の間を抜ける技ありのセンター前ヒットとなり、佐川急便千葉が執念の攻撃で1点を先制した。さらに佐川急便千葉は続く4番和多田が四球で歩いた後、迎えた5番大澤がレフト前に弾き返し2塁走者が還り2点目。さらに3塁へ進んだ和多田が6番本間の時、CHOTTO CHIGAUZO内野陣の乱れを突き生還。結局、佐川急便千葉が初回に3点を先取した。


 3点を追うCHOTTO CHIGAUZOは2回、1死から8番三鴨が四球で出塁するが、続く9番向田がセカンドゴロ併殺で無得点。3回にも2死から3番今岡がセンター前ヒットで出塁、4回にも1死から6番白水が内野安打で出塁するがいずれも後続が続かず、CHOTTO CHIGAUZOはどうしても1点が奪えない。

▲3番増田の“技あり”先制タイムリー


▲その後も得点を重ね、いきなり3点を先取


▲主導権を奪い、喜びに沸く佐川ベンチ



▲2イニングをピシャリと締めた宇田川投手


▲勝利の瞬間、マウンドにかけ寄るナイン
 追加点がほしい佐川急便千葉は4回にチャンスを作る。この回先頭の4番和多田があと1mでスタンドインという大きなレフトオーバーの2塁打を放ち出塁。続く5番大澤は手堅く送りバント。しかしこれがCHOTTO CHIGAUZOのフィルダースチョイスを誘い、無死1・3塁とチャンスが広がった。ここで迎えた6番本間はすかさずエンドラン気味のゴロをうまく内野に転がし、この間に3塁走者の和多田がホームイン。4-0と佐川急便千葉がリードを広げた。


 佐川急便千葉は守ってはこの日先発の左腕桜井が好投。初回のピンチを切り抜けると、その後毎回走者を背負うも得意の変化球で要所を締め4回を無失点に抑えると、6回からは先の準決勝で完封勝利を挙げた右腕・宇田川が登板。宇田川は伸びのある力強い速球を武器に2イニング走者を一人も許さない好投で締め、試合終了。佐川急便千葉が3年ぶりの3回目となるアークアップ制覇を成し遂げた。


 試合後の閉会式で佐川急便千葉の土井監督にアークカップが贈られ、256チームの参加で始まった第13回大会の熱戦の幕が下ろされた。優勝した佐川急便千葉は前人未到の大会3度目となる優勝。歴代優勝回数で単独トップに立つ歴史的な優勝となった。

 また、惜しくも敗れたCHOTTO CHIGAUZOは、好投手・春日を軸に快進撃を見せ見事な準優勝。準々決勝の神様戦、準決勝の蔵星戦と連日の延長戦の死闘を制するなど大会を大いに沸かせてくれた。

▲指を3本立てた土井監督をナインが胴上げ