〜第11回大会HERO列伝〜

 参加総数256チームを数えた第11回大会
今大会も個性溢れる猛者たちが、その頂点目指しグランドに輝いた
熱闘の11日間・・・・ 大会を沸かせたヒーローたちを追ってみた



白崎 豊人
[とらひげ]
強豪のマウンドを守る
冷静沈着な大エース


 とらひげの主戦・白崎豊人。ご存知第6回大会の優勝投手で、今や対戦したことのないチームの選手にもその名が知れわたっているほど有名となった屈指の右腕だ。優勝戦が行われた西武ドームのマウンドにも、むろんこの無敵のエースが立っていた。この試合も得意の鋭いスライダーが次々に決まる。序盤こそ蠍打線の奮闘で何度か走者を背負ったが、4回以降は危なげのないさすがの投球でチームの優勝に大きく貢献した。試合後、「勝ててよかったです。自身の投球にはまだまだ課題もありますが、優勝できたので今日は満足しています。アークカップで2回も優勝できてとても光栄ですね」と話してくれた。最後のサヨナラの犠牲フライは、準決勝・決勝の15イニングを無失点に抑えたエースの好投が後押ししたことは言うまでもない。

服部 誠
[とらひげ]
優勝に大きく貢献した
とらひげの飛ばし屋


 多くの強打者が在籍するとらひげの中でも、その長打ぶりと飛距離の長さがひときわ光る服部選手。今大会並みいる好投手を相手に、まるでピンポン球のように打球を飛ばすのだから恐れ入るばかりだ。中でも準々決勝のGLARE'04(足立区)との大一番、初回に放った先制の2塁打はチームの大量得点の口火を切る値千金の一打となった。また準決勝のFs(立川市)戦でも、初回にライトへ自身今年一番の当たりと話す特大のアーチを放つなど、勝負どころでの活躍が際立っていた。「今大会は毎試合いい緊張感の中で打席に入っています。それが好結果につながっているのではないでしょうか。この調子を来年まで持続していきたいですね」と振り返る。チームが大会最多タイとなる2度目の優勝を果たした今秋。これに満足することなく、来年もまた新記録となるアークカップを奪いに来ることを誓ってくれた。

四ノ宮 雄三
[蠍]
夢舞台・西武ドームに輝いた
大会屈指の豪腕

 とらひげ最後の打球が高々とライトへ打ちあがる。場面は0-0の同点で迎えた延長8回裏、無死3塁という蠍にとって絶体絶命の大ピンチ。大会を沸かせた豪腕投手は最後の瞬間、ベースカバーに本塁へと向かっていた。しかし懸命のバックホームもむなしく、試合は無情のゲームセットを告げた。「ああ、終わったなと。しかし今大会はドームまで来れて悔いはないです」大会ナンバーワン右腕と呼ばれ臨んだ今大会。その呼び声にたがわぬ投球を毎試合のように披露してくれた。特に強豪のレジェンド(柏市)、佐川急便千葉(船橋市)を下し勢いに乗るTNC(荒川区)を連続完封した5回戦、準々決勝の投球はさすが四ノ宮投手とまわりをうならせる見事な内容だった。昨年秋、あと1勝でドームという惜しいところで佐川急便千代田(品川区)に敗れベスト4に終わってから1年。「今度こそは夢舞台に」をチームの合言葉に一丸となって勝ち進んだこの秋。「来年もまたみんなでここに来れるようがんばります。」去り行く剛腕はそう言って笑顔でドームを後にした。

中台 欣弥
[高洲サタンズ]
決め球はスライダー
名門の快進撃支えた気迫の右腕


 高洲サタンズ躍進の立役者。直球に鋭く変化するスライダーを交ぜて勝負するタイプ。圧巻は準々決勝の浅草魂(台東区)戦。ここまで強打で勝ち上がってきた浅草打線を粘り強い投球で0点に封じた。準決勝で敗退後、「来年も今年のような投球が出来るようまた鍛えなおして挑戦します」と今大会を振り返った。創部30年以上の歴史を誇る名門中の名門クラブ・高洲サタンズの久々となる上位進出を演出した中台投手。次なる目標はあと一つ勝っての夢舞台だ。

川島 隆史
[Fs]
今大会、華麗に復活を果たした
準優勝投手


 昨年の春・第8回大会で、チームを東京ドームに導き準優勝を果たしたエースがアークカップの舞台に帰ってきた。準優勝の後、怪我による体調不良で投球の出来ない日々が続いた。かなりのブランクを要したが、今大会ようやく全盛期に近い投球を取り戻しチームの4強進出に貢献。残念ながら優勝したとらひげに敗れ、昨春に続く優勝戦進出は夢と消えたが、今大会を振り返って「精一杯投げられた」と悔いは全くないと語ったその表情が印象的だった。

小池 貴昭
[浅草魂]
佐藤 渉
[TNC]
白浜 祐紀
[DRC]
土屋 博志
[ヤンキース]
制球力で勝負するタイプ。コーナーをうまく突く球を丁寧に投げ変化球で打ち取る。しなやかな投球フォームから今大会、獅子奮迅の活躍で浅草魂上位進出の功労者。 ベスト8進出をかけたヤンキース戦では、好投手土屋投手から技ありの先制タイムリーを放つなど、4番ながら器用な打撃センスを誇る主砲。チームの初出場8強入りに大きく貢献。 初戦から2試合連続本塁打した強打者。中でも2回戦では、春の覇者・Ash石原投手からライトをライナーで越える弾丸アーチを放つなど、高い潜在能力を見せつけた。 ヤンキースが誇る剛腕エース。今春のサンスポ大会を制し、その勢いをそのまま持ち込み臨んだ今大会だったが、ベスト8目前でTNCの巧みな攻撃の前に敗れ去った。

大津 淳
[醍醐製作所G]
川鍋 経夫
[スーパーボウル]
信太 一浩
[ELF CREWS]
富永 将之
[GEN UNITED]
須藤投手と並ぶ醍醐製作所グーフィーズ2枚看板の一人。今大会は2回戦で元プロ野球選手を多数擁するキャリアプロモーションを完封するなど制球力抜群の右腕。 新鋭・スーパーボウル躍進を支えたエース。得意のスライダーを武器に内野ゴロの山を築くなど打たせて取る投球が持ち味。春の準優勝GLARE'04に敗れるもベスト16進出は立派。 2回戦でC☆FORTY(新治郡)、3回戦でアベクラブ(浦安市)など歴戦の強敵を相次ぎ完封するなど、粘り強いピッチングが信条の左腕。緩急織り交ぜ、強敵を翻弄した。 GENが誇る切り込み隊長。今大会は、ここぞという場面で長打を連発し、チームを上位に押し上げた。守りも安定しており、走攻守においてチームの要となる選手だ。