arkcup 2004 spring perfect preview

3月21日(日) 開幕

第10回記念アークカップ関東草野球選手権大会の見どころはここだ!

第10回記念アークカップ関東草野球選手権大会は、3月21日(日)いよいよその幕を開け、

7月18日(日)の東京ドーム決戦を目指した熱戦が各地で繰り広げられる。

今大会は例年になく、投打にまとまった力を持つ有力チームが多数揃った。

10回の節目を迎えた草野球・春の祭典はどんな選手が活躍し、どんな展開を見せるのだろうか。

アークカップの行方を占うとともに、投打の注目選手をクローズアップしてみる。




 出揃った出場チームを見渡すと、今大会は近年まれに見る混戦模様である。昨年の佐川急便千葉(船橋市)のようにダントツの優勝候補として推せるチームは少なく、候補を絞るのは難しい。過去の大会をもとに大会を展望してみると、12チームのV候補グループが横一線に並んで覇を競い、さらにほとんど差がない10数チームが激しく追い上げるという展開になりそうだ。今回ほど上位陣の実力が接近している争いとなるとアークカップの行方は全く予断を許さず、大会の最後まで目が離せない見ごたえのある大会になりそうだ。そんな混戦模様の中、まずは優勝候補グループとして位置付けられる上位陣をピックアップしてみたい。


 まず、戦力的に楽しみなのはAsh(松戸市)四ッ葉倶楽部(さいたま市)鉾田マリナーズ(鹿島郡)の3チーム。Ashは初出場の昨秋は5回戦止まりだったが、何と言っても大会屈指の好投手・快速右腕の中口投手の存在が大きい。さらに白鳥、田中、富樫らの打線もつながりがあり強力。中口投手が本調子で臨めば、一気に頂点まで駆け上がるだけの地力を秘める。四ッ葉倶楽部の打線も今大会屈指の破壊力。斉藤、永島ら長距離打者がズラリとそろい、さらに大会bP左腕の呼び声が高い海老井投手がマウンドを守る。総合力では今大会出場チーム中トップクラスといえる。茨城の強豪で大会初出場の鉾田マリナーズは"鉾田旋風"の予感を抱かせる充実した戦力だ。新堀、北山の左右の両エースはともに安定感抜群で失点を計算できるのが強み。打線も主砲三輪野選手を中心に活発で得点能力が高い。

 この投打に決め手を持つ3チームに対抗する勢力として、昨春準優勝のFs(立川市)を挙げないわけにはいかない。川島、結城、鈴木、江崎投手らで形成する投手陣の層の厚さは大会随一の陣容を誇る。打線もスラッガー佐々木選手を中心に粘りのある打者を多く擁し、今大会も攻守にバランスの取れたチームで臨んできそうだ。昨秋ベスト8入りしたTeam Rookie(台東区)は、昨年活躍した本格派右腕・吉田投手が健在。吉田投手は直球に加え変化球のコントロールも良く安定感がある。1番石山から強打者田上選手らのクリーンアップに続く打線もシュアな振りで集中打が期待できる。3季ぶりに登場するS.5BEERS(川口市)の存在も面白い。ベテランエース市村投手を攻撃力の高い打線が援護。市村投手の投球次第では頂点を狙える陣容だ。

 昨年、一昨年と2年連続して8強入りを果したGROWTH CREW(練馬区)は、赤鬼の異名をとるエースの川添投手が健在。川添投手はMAX135`近くのストレートを投げ込む剛速球右腕。打線の踏ん張り次第では、悲願の東京ドームも見えてくる。そして今大会もっとも注目を集めそうなのが元ヤクルト・城選手が監督の初出場キャリアプロモーション(中央区)。城監督を中心に山本保司選手ら元プロ野球選手がズラリ揃う陣容は圧巻。堂々優勝を目標と公言してきているだけにその本気度がうかがえる。不安はチーム結成からまだ日が浅く、本格的な大会出場経験が少ない点だけか。また、名門レジェンド(柏市)の存在も侮れない。昨秋はブラックスに敗れ5回戦で姿を消したが、快速トップバッター岡野選手が引っ張る打線は井上、飯村らチャンスに強い打者を主軸に据えて得点能力は高い。あとは投手陣の整備次第か。

 チームのモットー「お祭り野球」を引っさげ、1年ぶりに登場の神様(中央区)も楽しみな存在。右サイドハンドの石塚投手は、横手から切れ味鋭いストレート、スライダーで勝負する。昨年よりさらに安定感を増したエースを盛り立てる打線も強力になった。走攻守3拍子揃った岑選手を筆頭に、おなじみ極楽とんぼ山本圭壱選手らパンチ力のある打者が揃い、波に乗るとかなり怖い存在だ。第6回大会の優勝チームとらひげ(新宿区)も4大会ぶりの覇権を虎視眈々とうかがう。緩急をうまく使うエース白崎投手を、スラッガー為永選手ら長打力のある強力打線が援護できれば久々の大舞台進出も十分だ。関東一高時代、甲子園準優勝投手の平子投手がマウンドを守る初出場ナウテクラブ(墨田区)も面白い。社会人野球の強豪・日本通運時代、日本一を経験したメンバー6人に元プロ選手が数人加わったメンバーで形成するチーム力は侮れない。



 以上12チームが一応のV候補の一角と呼べるが、今大会は総合力の高いチームが例年にも増して多く、次に挙げる10チームも実際には上記チームと甲乙つけがたい実力を秘めている。その筆頭は名門佐川グループから登場する一角、佐川コンピューターシステム(品川区)。投手陣は山下・竹野の2枚看板。木村・伊能選手が軸の打線も上下位切れ目がない。本大会でも活躍している佐川千葉・千代田らとも練習試合を多くこなすなど、豊富な実戦経験で培った地力は大会でも屈指だ。TOOLS(荒川区)は、右腕・後上投手を強打の虎見兄弟らを中心とした打線が援護。昨年チームの成績が今ひとつだった反省からか今年は静岡・伊東でキャンプを張るなど早々に始動。今季にかける意気込みは十分だ。 大長クラブナインズ(浦安市)は浦安市の新王者。増田、木野村ら経験豊富な若手投手陣が多く安定感がある。昨秋はまさかの失策で敗れただけに、その雪辱を晴らさんと今大会に賭ける。立川市から初出場の立川クラブ八丁会(立川市)も楽しみなチームだ。長く各種大会で活躍してきたチーム力は今大会でも上位に入る。また草野球人生500勝の大エース田村投手が一体どのような投球を見せてくれるのか実に楽しみだ
 また、蠍(文京区)は昨年秋の第9回大会で4強入りし自信をつけた。大会屈指の好投手で昨秋も活躍した豪腕・四ノ宮投手が今年も健在。打線の出来次第では再びの上位進出も可能だ。そして井手らっきょ監督率いる名門ウィルス(世田谷区)の存在も見逃せない。エース平野投手は直球と切れ味鋭い変化球で勝負する。また杉本、上白戸選手ら潜在能力の高い打線が振るえばかなり手強い存在だ。総合力なら2年前の準優勝チーム醍醐製作所グーフィーズ(練馬区)も負けていない。エースの須藤投手は180aと投手としては理想的な体格で、しなやかなフォームから繰り出すストレートはMAX130`、切れ味鋭い変化球も威力十分で圧倒的な安定感を誇る。また5割近い打率を誇るリードオフマン・比田選手を中心とした打線も大技・小技を取り揃え得点力が高い。
 昨年度世田谷区王者の世田谷ペンギンズ(世田谷区)にも注目だ。レギュラーの平均身長が180aを越す大型チームで伊藤−大石のバッテリーがチームの中心。気迫十分の強力打線が火を噴けばいきなりの上位進出も見えてくる。ブルーウィンズ(船橋市)も、右腕山口投手を大黒柱に総合力では高い水準にある。山口投手が安定感ある投球を見せる一方で、主砲の伏島選手らの打線が上下位切れ目なく打ちまくり、昨春はベスト4まで勝ち進んだ。習志野の強豪習志野バブルス(習志野市)も優勝候補の一角に名前が挙がる。2年前に4強を経験したメンバーが多く残り、中でもお馴染みの核弾頭・木内選手が攻守の中心。今井、小林と続く打線の軸は勝負どころでたたみかけるすごさがある。また昨年、エース田村投手を助ける東投手も出現し守りも万全だ。



 以上、大会はこの上記に挙げたグループを中心に推移すると見られるが、他のチームにも夢舞台に立つチャンスは十分にある。昨秋ベスト16入りを果したTOUCHOUT(新宿区)は、昨年チーム打率が4割を超した打線が看板。3人の好投手を持つ投手陣の出来がカギ。埼玉ソックス(坂戸市)も長打を打てる山口選手を中心にした打線の力は侮れない。エース山崎投手の出来次第では悲願の8強進出も期待できる。フリーバーズ(野田市)は、昨年も好投したベテラン・国山投手に注目。緩急をうまく使った熟練した投球術は見事で、今大会はどのような投球を見せてくれるのか。長年、清瀬市の盟主として活躍してきたオールジャパン(中野区)も楽しみなチーム。攻守に総合力は高く、初めて出場するアークカップでどのような戦いを見せてくれるのか注目したい。大会屈指の左腕・澤野投手が中心のフォルツァ(多摩市)も毎回上位に顔を出す有力チーム。ブラックス(大田区)も内野手兼投手の右腕・岩田投手を打線がどう援護できるかが上位進出のポイントだ。ヤンキース(世田谷区)は、昨秋の大会で猛打を振るったヒットパレードから名前を変更し、気持ちを新たに今大会に臨む。GLARE'04(足立区)は、攻守の中心大根原選手が軸。3年前の準優勝BLACK STONE(葛飾区)は、準優勝投手の北条投手が今大会どのような投球を見せてくれるか、その出来いかんでは再びの快進撃もありえる。小さな大投手・武藤投手にしぶとい打線が勝負強いRed Cobra(川崎市)は、今大会も旋風を巻き起こさんと虎視眈々。INFINITY(港区)も若手成長株の清水投手の投球次第では再びの大物食いの予感が漂う。

 また、スラッガー道谷選手を打線の中心に置く春に強い若穂アストロズ(松戸市)、豪腕投手・黒田投手を擁し力のある選手が揃うエンドレス(浦安市)、エース石田投手を軸に機動力野球が得意の大宮ゆの郷(さいたま市)、サンスポ大会をはじめ各種大会で優勝経験豊富な高洲サタンズ(千葉市)、安定感抜群のエース小池投手が健在の浅草魂(台東区)、強打者紺野選手がチームを引っ張るゴールドヒッターズ(江戸川区)、左の好投手・安西投手を中心に粘り強い攻撃が得意な試合巧者津嶋倶楽部(千葉市)、1番から9番までどこからでも長打が打てる打線が魅力の吉岡クラブ(川口市)、強力打線で得点能力が高いTetts(豊島区)、杉戸町大会の王者で初出場のぬれせん(北葛飾郡)、大黒柱彦坂投手の存在が頼もしい昨春8強のRAMS(越谷市)、投打にレベルの高い選手を擁しまとまりのある日本新薬軟式野球部(中央区)、本格派右腕・牧投手が健在の東京ドルフィンズ(江戸川区)、一昨年の夏、新潟県代表として甲子園に出場した十日町高校のメンバーで結成したチームワークの良いVirgin(国分寺市)、左腕久保田投手がチームを牽引する第5回大会準優勝の三和ロイヤルズ(武蔵野市)、投打に非凡な才能を持つ選手が多数在籍する初出場OGAWA JAPAN(市川市)、4番金子選手を中心に若さあふれるプレーが魅力の小江戸ボンバーズ(川越市)、好投手・桑迫投手の投球が楽しみなオイラーズ(習志野市)、タイプの違う6人の投手を使い分け継投で勝負するT・Hインセクターズ(世田谷区)、本格派左腕・岩佐投手を擁し復活をかけるWILD TURKEY(飯能市)、エース庄司投手の速球が魅力の戸田市王者ブルーサンダース(戸田市)、片山・佐々木の投手陣を軸にまとまりのある株式会社イトーキ(中央区)、小俣監督を中心にしぶとい攻撃・守りが自慢のサンライズ加藤(桶川市)、2人の甲子園組を先頭に今大会文京旋風を狙う文京エスプレッソ(文京区)、好右腕・松尾投手の力投が期待されるダイワBBC(中央区)、コントロール抜群の小さな巨人・水戸投手で今大会の暴走王を狙う暴走アニマルズ(千葉市)、エース小坂、抑え池田のリレーが確立されている東京海上(千代田区)らも上位をうかがう。


 その他、上尾市大会の盟主カネマンクラブ(上尾市)、大会3度目の優勝を目指す和名ヶ谷フレンズ(松戸市)、今季より首脳陣を一新し新たな体制で優勝を狙うペガサス(富士見市)、粘りの野球で試合巧者の船橋マリダイズ(船橋市)、新潟県から今年も参加の清水クラブ(新潟県)、奄美大島出身者で構成されチームワークが抜群のオールスターズ(新宿区)、ユニークなバッテリーがチームの中心として活躍するALBA group(練馬区)、「元気があれば何とかなる」とアントニオ猪木ばりの気合で大会に臨む剛球会(板橋区)、小学校時代から4番以外打ったことがない矢口選手がチームを引っ張るモンテス球(足立区)、リーグ戦よりトーナメント戦に燃えるチームのハイソックス(鶴ヶ島市)、スポーツ新聞界の風雲児東京スポーツ新聞社(江東区)など今大会も多彩な顔ぶれが集まった。