ヒーロー群像 3月21日(日)号


 鋭い打球がレフトの頭上を襲う。1点のビハインドで迎えた7回表2死、ランナーを2人置いた場面で、立川クラブ八丁会・兼増選手が打った打球は飛んだ瞬間ホームランと分かる大きな一撃だった。「みんながつないでくれたので、何としても打ちたかったです」と試合後開口一番そう話してくれた兼増選手。この試合はここまでチャンスに凡打を繰り返し悔しい思いをしていた。兼増選手は守っては強肩の捕手としてチームの守りの中心。今日の試合は投手陣が打ち込まれ、苦しいリードが続いた。しかしその劣勢を恋女房自らの一撃で最後にひっくり返した。「あの場面は最低ヒットを打って次につなごうと思っていました。打った球はインコースの真っ直ぐだったと思います。いい場面で打てて最高です。次も必ず勝ちます」とにっこり笑顔で次の健闘を誓って会場を後にした。